不動産は「リアル」と「メタバース」、2つ所有する時代になる?!

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■突然ではありますが、「メタバース」をご存知ですか?!
突然ではありますが、最近「メタバース」という言葉が注目を集めています。
そもそもメタバースとは「Meta(超越した)」「Universe(世界)」を組み合わせた造語で、コンピューター内に存在する仮想空間・サービスを指します。その仮想空間での不動産取引が注目を集めています。つまりは世の中のルールや前提が大きく変わる「ゲームチェンジ」の時代がやってくると解説する事も増えています。
2021年10月にはSNSで知られるフェイスブック社が「メタ・プラットフォームズ」に社名変更し、メタバース事業へ本格的に参戦していくことを発表しました。
メタバースを用いたゲームとしては2020年にヒットした「あつまれ どうぶつの森」などがあります。私の子供も毎日のようにはまってゲームしていました。
メタバースではネットワーク上にある端末同士を直に接続し、暗号技術を用いて取引記録を分散することで正確な取引を維持する「ブロックチェーン」技術が応用されています。
このような技術を活用して、「メタバース」が国家、経済、社会、あらゆる分野で既存の枠組みを超え、今後、どのような変革が出来るかが注目を集めています。しかし、社会分断や格差拡大、環境問題といった様々な課題が存在している事も事実あり、どこまで技術革新や価値観のシフト出来るかも重要な要素です。
■実は身近な存在となっている「メタバース」
デジタルな仮想世界(メタバース)と現実世界(リアル)がつながり、2つの世界を自由に行き来して暮らす時代もそう遠くないのかもしれません。
そこで活躍するのはデジタルな分身である「もうひとりの自分」が存在するようになります。メタバースと呼ばれる仮想世界で働き、買い物し、イベントに参加することができたり、ゲームなどで使われてきた仮想現実(VR)や拡張現実(AR)の技術を活用して誕生した新しい世界は日常生活の一部となる世界が目の前にあります。人と人のコミュニケーションのあり方すら大きく変える可能性があります。
メタバースの登場で、ブロックチェーン(分散型台帳)と呼ばれる技術を使った経済圏は一段と広がり、取引対象は現実のものだけでなく、デジタルアートや仮想の土地といったデジタル資も注目を集めています。ここで得た報酬や資産、経験は架空のものではない為、「現実の自分」のものになります。目的や繁閑に応じてリアルとバーチャルを行き来し、効率的に経済活動を行うこともできる日も近づいています。
■日本の不動産にも「メタバース」、仮想の「渋谷」について
メタバース経済圏の市場は2030年に100兆円を超える規模になるといわれており、米国のメタ(旧フェイスブック)社や米国のマイクロソフト社などのテック大手に加え、仮想の「渋谷」を作るなど日本企業も相次いでサービスの開発に乗り出しています。
日本では渋谷区公認のプラットフォーム「バーチャル渋谷」がオープンし、バーチャルSNS「cluster(メタバースプラットフォーム)」のオンラインイベントへの参加や現実の渋谷と連携した「デジタルツイン」の世界が体験できるようです。
https://cluster.mu/ (clusterホームページ)
2022年1月には国内大手のパナソニックが「メタバース」向けのVR(仮想現実)グラスを開発、今後も高性能のマイクやメタバース内で使える手のひらサイズの冷熱装置を発売する予定だそうです。
https://news.panasonic.com/jp/press/data/2020/01/jn200107-4/jn200107-4.html
ソニーはイギリスサッカーの強豪クラブ、マンチェスター・シティと提携し、仮想空間上で試合観戦ができるコンテンツの制作を進めていますし、仮想空間上でのスポーツ観戦が実現することで、チケットによる収益やファンへの新しいサービスによる他チームとの差別化が期待されています。
すでに公開されている「The Sandbox(ザ・サンドボックス)」などゲーム用のメタバースでは仮想の土地取引が急増しており、約5億円の取引で注目が集まっています。日本においても、不動産は「リアル」と「メタバース」、2つ所有する時代がやってくるのかもしれません。今後の動きに注目していきたいと思います。