平屋とは「1階建ての家」のことです。
すべての空間がワンフロアに収まり、上下移動の必要がないため、柔軟なつくりにすることが可能です。
平屋住宅が若年層にも人気の理由
■隣家が気にならない
平屋住宅はマンションと違い、隣家への騒音を気にしたり、必要以上に気を遣ったりすることなく生活できます。
マンションだと上下左右に他人が住んでいるので、階下はもちろん、左右の住人へも生活音の配慮が必要です。
平屋住宅は壁を通して人が住んでいるということがなく、子どもの声や、走り回る音を気にする必要はありません。
赤ちゃんが夜泣きをしてもクレームが来る心配も少ないので、子育て世代でも安心して暮らせます。
■耐震性が高い
平屋住宅は1階のみの造りのため、2階建て住宅よりも耐震性に優れています。
建物の耐震性を考えるうえでポイントとなるのが「重心の高さ」と「家の重さ」です。
建物は、高さがあるほど重心が上がり、揺れた時の振れ幅が大きくなります。
しかし、平屋は1階建てなので、2階建て住宅に比べると重心が低くなり、地震の横揺れを最小限に抑えられるのです。
■老後も段差がなく安心
平屋は段差がないため、つまずいてケガをするリスクが減らせます。
また、家の中に階段がなく、子どもが昇り降りの際に足を滑らせる心配もありません。
もし老後に車いす生活を送ることになっても、段差がないことで移動がしやすく、快適に生活できます。
平屋のメリット
■ワンフロアでバリアフリーな空間を実現
マンションと同様、すべての部屋がワンフロアに集約されているのが平屋の最大の特長です。
上階への移動の必要がないため、小さなお子さんや高齢者にも優しいバリアフリーな設計となっています。
■効率の良い生活動線をつくることができる
上下移動の必要がない平屋では、効率良く負担が少ない生活動線をつくることができます。
買い物の荷物を上階に運ぶ必要も、洗濯を干すために上階のベランダへ行く必要もありません。
■屋根形状に合わせて天井を高くして開放感を持たせることができる
上階がないため部屋の天井を屋根の形状に合わせて高くつくることができ、家全体に開放感を持たせることができます。
縦空間の広がりを利用してロフトを設置したり、大きな照明器具を取りつけることも可能です。
■自然を感じながら暮らすことができる
2階がない分、設計の自由度が高く、リビングから地続きのウッドデッキスペースを設けるなど、屋外と屋内につながりを持たせた間取りも人気です。
■ペットを飼っている人にもぴったり
犬や猫などのペットを飼っている方にもワンフロアのメリットは大きく、段差の少ない平屋はペットにとっても暮らしやすい環境です。
庭へとつながる小窓を設置し、ペットが自由に行き来できるような家もあります。
■ライフステージの変化にも対応しやすい
すべての部屋がワンフロアに集まっている平屋は、将来、足腰に不安が出てきても、上下階の移動がないので安全に活用することができます。
■修繕費用を抑えることができる
1階部分しかない平屋は、2階建てや3階建てに比べて高所の修繕作業がないため、修繕費用を安く抑えることができます。
■自然災害に強い
地震や台風によるダメージは高くなればなるほど揺れやすく、平屋は災害による影響を受けにくいと言われています。
もともと自然災害が多発する日本に適した家と言えるでしょう。
■大きな屋根を利用して太陽光発電が活用できる
平屋の特長の1つである大きな屋根を利用して、太陽光発電システムを搭載する人も増えています。
省エネにもなるし、つくった電気を売って収入も得ることも可能です。
高さがないため、設置やメンテナンスがしやすいことも利点です。
平屋のデリット
■広い土地が必要になる
家を建築する際は「建蔽率」(けんぺいりつ)という、土地の中で家を建てられる面積の割合を考えないといけません。
建蔽率は地域ごとに違いますが、おおよそ40~60%程度です。
■多発する水害への対応
平屋には上層階がないため、豪雨の際に2階に避難することができません。
また、生活スペースをワンフロアに集約していると、ひとたび浸水が起こった場合、家具や家電などがすべてダメになり、
2階建て住宅よりも被害が大きくなってしまいます。
平屋を建築する際は、水害対策をしっかりと行う必要があります。
■防犯対策
平屋は、すべての窓と出入り口が1階にあるため侵入経路が多く、空き巣に狙われやすいというデメリットがあります。
防犯対策しっかり考えなけれいけません。
実際に自分が住む事を考えればバリアフリーな空間はかなり魅力的です。
将来の自分の姿を視野に考えたいものです。
平屋のメリット・デメリットを参考にして頂き、今後のお住まい探しのお役に立てれば幸いです。